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【胃カメラ、大腸カメラ同時】同日検査を受ける3つのメリット

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  • 胃カメラ、大腸カメラ同時、同日検査ってどんな検査?

  • どちらも眠ったままできるの?

  • 同じ日に検査して身体への負担は大丈夫?

 

 

こんな悩みを解決できる記事を書きました。

 

院長 中谷行宏

  • 消化器病専門医、消化器内視鏡学会の内視鏡専門医です。
  • 月200件以上の胃カメラ、大腸カメラ検査を行っています。

 

胃カメラ、胃カメラ、大腸カメラを同時、同じ日に検査すること可能です。

「胃カメラ、大腸カメラ同時同日検査を受ける3つのメリット」を読んで、同じ日に検査を受けてみようと思う方がいれば幸いです。

 

前半ではメリット、後半ではデメリットを解説しています。

どんな医療機関で受けたらよいかも説明しているので、参考にしてみてください。

 

 

胃カメラ大腸カメラ同時同日検査ってどんな検査?

まずは、胃カメラ、大腸カメラ同時検査の流れについて説明します。

 

胃カメラ、大腸カメラ同日検査の流れは以下の通りです。

 

  • 前日1日食事制限を守る

  • 夕食のあとはご飯を食べず、寝る前に内服の下剤を飲む

  • 当日朝前処置下剤を2リットル程度飲む

  • 大腸がきれいになって病院に受診する

  • 検査着に着替える

  • 検査台の横になって点滴の注射を受ける

  • 胃カメラ検査を受ける

  • ベッドを180度回転して、大腸検査を受ける

 

胃カメラ、大腸カメラ同時検査の事前の準備はほぼ大腸カメラ検査と同じです。

当日の検査の流れが、胃カメラ検査を受けて、次に大腸カメラ検査を受けるだけです。特別な準備は必要ありません。

 

胃カメラ、大腸カメラ同時といっても、口とお尻からカメラを2本同時に入れて検査をするわけではありません。

検査の順番は、胃カメラ、次に大腸カメラの順が多いようです。大腸カメラ、胃カメラの順に行う病院もあります。

 

胃カメラ大腸カメラ同日検査の時間、料金、保険適応について

 

検査時間 : 20-30分程度です。

検査にどれくらい時間をかけるか先生の技量や丁寧さ、病変の有無などにより検査時間は前後します。

 

料金 : 胃カメラ検査と大腸カメラ検査の料金を足した料金です。

保険診療であれば、全国どこで受けても基本的には料金は変わりません。

生検やポリープ切除などを行うと料金が高めになります。

 

保険適応 : 症状がある、医師から定期検査を指示されている方は検査が保険適応になります。

症状がない方は自費での検査になります。

九州、岡山など、都道府県によって胃カメラ、大腸カメラの同日検査が保険診療で認められないことがあるようです。

 

当院のある神奈川県、東京都などでは症状があれば、保険診療で検査が可能です。

胃がん検診(自費)と大腸カメラ(保険)なら可能な場合もありますので、個別の医療機関に問い合わせてみてください。

 

胃カメラ、大腸カメラ同時検査のメリット3つ

同時検査のメリット

 

まず胃カメラ、大腸カメラ同時、同日に検査を受けるメリットから説明します。

 

メリット1:時間的・経済的な負担が軽減される

胃カメラ検査には事前受診、検査、結果説明の最大3回医療機関に受診する場合があります。

この3回分の受診が、同日に検査を受けることで必要なくなります。

 

また、仕事や家庭の日程調整をすることもありません。

大腸検査のための受診にまとめることができます。

待ち時間も短縮することができます。

 

 

メリット2:食事制限が1回ですむ 

胃カメラ検査は通常朝食事を食べずに検査します。

食事制限を大腸カメラ検査にまとめることができるので、胃カメラ検査の食事制限が減ります。

 

 

メリット3:検査台に乗る、点滴回数が1回ですむ

慣れている方でも検査台に上がっていざ検査となると緊張します。

胃カメラ検査、大腸検査前の緊張が1回だけで終わります。

点滴するのが苦手な方も1回ですみます。

 

 

胃カメラ、大腸カメラ同時検査のデメリット4つ

同時検査のデメリット

 

次に胃カメラ、大腸カメラを同時に受けるデメリットについてお伝えします。

 

デメリット1:鎮静剤を使用せず検査をすることは難しい

胃カメラでオエッとなる嘔吐反射が強く苦しんだ場合、大腸検査するときにおなかのガスが増え、大腸検査が行いづらい環境になります。

胃カメラが苦手や、大腸検査は痛くて大変だったなど、どちらかの検査が苦手という方もいらっしゃいます。

 

私の場合、大腸カメラ検査を受けるのは鎮静剤なしでも大丈夫ですが、胃カメラは鎮静剤を使わないと反射が強いので、かなりつらいです。

胃カメラ、大腸カメラ検査を順調に受けていただくためには鎮静剤を使ったほうがよいと思います。

 

 

デメリット2:使用する鎮静剤の量が増える可能性がある

胃カメラのみ、大腸カメラのみと比べると使用する鎮静剤の量は増えます。

単独での検査と比べると検査時間が長くなり、眠りが浅くなると鎮静剤を追加するからです。

もちろん適切に鎮静剤を調整すれば眠っている間に検査が終わります。

検査後に過度にふらつきが残ることはありません。

 

 

デメリット3:症状がない場合に保険適応にならない

症状がない場合は自費での検査になります。

大腸カメラは、血便、大腸ポリープをとったことがあるなど、検査を行う必要性がないと保険適応になりません。

胃の症状がない方は、地域の胃がん検診を利用して検査を受けてもいいと思います。

 

 

デメリット4:実施できる病院、クリニックが限られている

大学病院など大きな病院では胃、大腸検査同時検査は基本的に行っていません。

午前に胃カメラ、午後大腸検査ときまっている医療機関がほとんどです。

胃カメラ、大腸カメラ同時同日に検査を受けられる施設は、内視鏡クリニックや消化器内科などのクリニックが多いと思います。

 

胃カメラ、大腸カメラ同時同日検査ができる医療機関

検査の悩み

 

どんな医療機関、クリニックで胃カメラ、大腸カメラ同時検査が受けられるのか、おすすめのところについてもお伝えします。

 

まず、胃カメラ、大腸カメラ同時検査は行っているところが少なく、行っている場合は当院のようにホームページに胃カメラ、大腸カメラ同時、あるいは同日検査に関して記載している場合がほとんどです。

 

鎮静剤の使用になれた先生

鎮静剤は量を調節して使用しないと大腸の曲がりが強い場所で目が覚めることがあります。

鎮静剤が少ないと痛みや苦しく感じることがあります。

鎮静剤を使いすぎた場合には長い時間起きられなかったり、鎮静剤の使用になれた先生にお願いしたほうがよいでしょう。

 

以前から内視鏡の検査、治療を多数行っている先生

開業前は外科で主に手術をしていて、開業後に内視鏡をはじめる先生もいらっしゃいます。

外科の先生は器用な先生が多いので検査は上手な先生が多いです。

 

ただ、早期のがんを発見したり、潰瘍性大腸炎の正しい診断を行うことは難しいと思います。

大腸内視鏡検査を多く行っているクリニックで、検査になれた先生がよいと思います。

 

まとめ

内視鏡を行う医師

 

ご紹介したように、「胃カメラ大腸カメラ同時同日検査」は最大3回分の受診をへらすことができる時間的、経済的な負担が軽減できる優れた検査方法です。

ただし、検査のときに鎮静剤は使って、慣れた先生にお願いしたほうがよいです。

 

当院でも胃カメラ、大腸カメラ同時、同日検査を積極的に行っております。

お聞きになりたいことがあれば気軽に受付や医師に相談してください。

 

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